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Channel: 紡いだ命 ~アルマ東京ティアハイム~
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葛飾区で犬多頭飼育崩壊

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既にツイッターやブログ等で拡散されていますので、ご存じの方も多いかと思いますが、葛飾区で犬の多頭飼育崩壊がありました。
犬屋敷と言われていたおうちで、お世話をしていたのは70才の女性。
この方が交通事故に遭って入院されてしまって、退院後は車椅子生活になるため、犬たちの継続飼育が困難だということです。

この情報は9月29日深夜に一般の方からメールにてお知らせをいただいたので、同じ葛飾区内ですし、状況を確認して何か手伝えることがあれば・・・と現場の担当者にメールを送ったのですが、おそらくさばききれないほどのメールや電話が殺到していると思われ、かといって、内容を把握していないことを拡散するのも躊躇されましたので控えていました。

関わっているボランティア団体様のHPをリンクしていましたが、数名の方より連絡をいただき、メール等の連絡がまともに取れない、電話が繋がっても譲渡を断られた等のお話もあり、活動の実態を懸念する声がありましたので、リンクは外しました。

葛飾多頭飼育崩壊

<関わっている団体様のブログより転載>2014年9月28日の記事
東京都葛飾区青戸の犬屋敷です!
推定60匹の小型犬(授乳中の仔犬8匹含む)
飼い主さんは70歳のお婆さんで交通事故で入院、退院後も車椅子生活になるため飼育不能な状況です。
今日初めて訪問しましたが壮絶な状態でした
家中糞尿だらけで避妊去勢手術もしていないので、半分以上は交配で増えてしまった子達と思われます。
家の片付けをしている最中にも出産してしまって
そこら中で交尾している状況です!
とにかく里親さん見つけてあげないと崩壊してしまいます!
里親さん募集は勿論のこと、寄付や物資、お手伝いしてくれる方も募集しています!

葛飾多頭飼育崩壊


やっと10月5日(日)午前に担当者の方とお話することが出来ました。
お手伝いの人手は十分に足りているということ、
お婆さんが退院後、この家にまた住むことになり、個人宅であり個人情報も守秘したいということ、また、複数の愛護団体などが参入すると混乱を招くのでお気持ちはありがたいけれど大丈夫です、というようなお話でした。
現在30頭ほどの犬に里親希望があり、順次対応しているとのことです。
最終的に何か難しい問題があればご相談くださいとお伝えしてあります。


こういった多頭飼育崩壊、ブリーダー崩壊現場などは、初期対応の時間勝負は必要で、個体選別、個体管理、オスメスを分ける、親犬と子犬の隔離、妊娠しているメス犬の避妊等、一気に片付けていかねば不幸な命がさらに増えるという事態になりかねません。
一日も早く、この子たちのご縁が決まるように願っています。


今回のケースのような多頭飼育崩壊は、日本中のあちこちで頻繁に起こっています。
こんな事態が起こらないためには、適正飼育、の一言に尽きます。
何頭の犬猫を面倒みられるのか、不妊手術を行っているか。

たった2頭のオスメスのチワワから、あっという間に20頭ほどに増えた例も昨年ありました。単身者の若い女性がワンルームマンションで飼っていて、増やしてしまったんですね。きっと最初は可愛い子犬が見てみたい、程度の軽い気持ちだったかもしれません。
この時は法律事務所から直接の相談がいくつかの愛護団体にあり、4つの団体が協力を申し出て短期間で犬たちの行き場は決まりました。
命が繋がったからよかった、はい、おしまい、ではありません。
二度とこのような事態を繰り返さないためにも、悪質な動物ホルダーへの法的な規制は何か必要ではないかと思います。


ティアハイムをオープンした時に、動物先進国ドイツにあるようなティアハイム(動物の家)と呼ばれる民間シェルターが日本にも増えることを願っていました。
オープンシェルター
適正飼育と適正譲渡

犬を飼うなら、ペットショップからではなく動物保護シェルターから。
この選択がもっと浸透すればという願いです。
しかし現実は、未だに毎日1600頭の犬猫がペットショップで販売されていて、かたや毎日500頭前後の犬猫が動物愛護センターや保健所で殺処分されています。

動物先進国ドイツのティアハイムは、民間シェルターです。
数多のシェルターがあっても遺棄/飼育放棄される動物は後を絶たず、どのティアハイムも満杯で経済状況も逼迫しているところが多いと聞きます。
日本よりも動物愛護の文化は進んでいるかもしれませんが、ほとんどが寄付と若干の譲渡費用によって運営されており、それでも全ての犬猫を終生飼育で受け入れるなど困難で、やはり譲渡に適した犬猫の譲渡というシステムは根底にあります。
この枠から外れた犬猫は、安楽死処分という選択を迫られる場合もあります。
日本中にティアハイム(動物シェルター)が増えればいいと願う反面、それを継続していくこの困難さもうかがえます。
ドイツでは老舗のティアハイムが経済的困窮で閉鎖されたという話も昨年ありましたし、大型ペットショップがオープンした、なんて話もありました。
アルマも殺処分ゼロに向けて、を目標に掲げて活動していますが、動物先進国と謳われているドイツでさえも、現実は安楽死処分も行われていて、なんとか均衡を保っているというのが現実のようです。


まずは、犬猫の適正飼育。
これさえ犬猫を飼う方々が行ってくだされば、処分に送られる犬猫たちの数は、確実に減ります。
ティアハイムの運営も、もうすぐ2年になり、開設当初よりも少しは認知度も上がってきましたが、まだまだ模索中で道のりは遠いですね。



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